Ⅱ歴代誌15-16 ; ヨハネ12:27-50

Ⅱ歴代誌

第15章

15:1時に神の霊がオデデの子アザリヤに臨んだので、15:2彼は出ていってアサを迎え、これに言った、「アサおよびユダとベニヤミンの人々よ、わたしに聞きなさい。あなたがたが主と共におる間は、主もあなたがたと共におられます。あなたがたが、もし彼を求めるならば、彼に会うでしょう。しかし、彼を捨てるならば、彼もあなたがたを捨てられるでしょう。15:3そもそも、イスラエルには長い間、まことの神がなく、教をなす祭司もなく、律法もなかった。15:4しかし、悩みの時、彼らがイスラエルの神、主に立ち返り、彼を求めたので彼に会った。15:5そのころは、出る者にも入る者にも、平安がなく、大いなる騒乱が国々のすべての住民を悩ました。15:6国は国に、町は町に撃ち砕かれた。神がもろもろの悩みをもって彼らを苦しめられたからです。15:7しかしあなたがたは勇気を出しなさい。手を弱くしてはならない。あなたがたのわざには報いがあるからです」。
15:8アサはこれらの言葉すなわちオデデの子アザリヤの預言を聞いて勇気を得、憎むべき偶像をユダとベニヤミンの全地から除き、また彼がエフライムの山地で得た町々から除き、主の宮の廊の前にあった主の祭壇を再興した。15:9彼はまたユダとベニヤミンの人々およびエフライム、マナセ、シメオンから来て、彼らの間に寄留していた者を集めた。その神、主がアサと共におられるのを見て、イスラエルからアサのもとに下った者が多くあったからである。15:10彼らはアサの治世の十五年の三月にエルサレムに集まり、15:11携えてきたぶんどり物のうちから牛七百頭、羊七千頭をその日主にささげた。15:12そして彼らは契約を結び、心をつくし、精神をつくして先祖の神、主を求めることと、15:13すべてイスラエルの神、主を求めない者は老幼男女の別なく殺さるべきことを約した。15:14そして彼らは大声をあげて叫び、ラッパを吹き、角笛を鳴らして、主に誓いを立てた。15:15ユダは皆その誓いを喜んだ。彼らは心をつくして誓いを立て、精神をつくして主を求めたので、主は彼らに会い、四方で彼らに安息を賜わった。
15:16アサ王の母マアカがアシラのために憎むべき像を造ったので、アサは彼女をおとして太后とせず、その憎むべき像を切り倒して粉々に砕き、キデロン川でそれを焼いた。15:17ただし高き所はイスラエルから除かなかったが、アサの心は一生の間、正しかった。15:18彼はまた、その父のささげた物および自分のささげた物、すなわち銀、金並びに器物などを主の宮に携え入れた。15:19そしてアサの治世の三十五年までは再び戦争がなかった。

第16章

16:1アサの治世の三十六年にイスラエルの王バアシャはユダに攻め上り、ユダの王アサの所にだれをも出入りさせないためにラマを築いた。16:2そこでアサは主の宮と王の家の宝蔵から金銀を取り出し、ダマスコに住んでいるスリヤの王ベネハダデに贈って言った、16:3「わたしの父とあなたの父の間のように、わたしとあなたの間に同盟を結びましょう。わたしはあなたに金銀を贈ります。行って、あなたとイスラエルの王バアシャとの同盟を破り、彼をわたしから撤退させてください」。16:4ベネハダデはアサ王の言うことを聞き、自分の軍勢の長たちをつかわしてイスラエルの町々を攻め、イヨンとダンとアベル・マイムおよびナフタリのすべての倉の町を撃った。16:5バアシャはこれを聞いて、ラマを築くことをやめ、その工事を廃した。16:6そこでアサ王はユダの全国の人々を引き連れ、バアシャがラマを建てるために用いた石と木材を運んでこさせ、それをもってゲバとミヅパを建てた。
16:7そのころ先見者ハナニがユダの王アサのもとに来て言った、「あなたがスリヤの王に寄り頼んで、あなたの神、主に寄り頼まなかったので、スリヤ王の軍勢はあなたの手からのがれてしまった。16:8かのエチオピヤびとと、リビアびとは大軍で、その戦車と騎兵は、はなはだ多かったではないか。しかしあなたが主に寄り頼んだので、主は彼らをあなたの手に渡された。16:9主の目はあまねく全地を行きめぐり、自分に向かって心を全うする者のために力をあらわされる。今度の事では、あなたは愚かな事をした。ゆえにこの後、あなたに戦争が臨むであろう」。16:10するとアサはその先見者を怒って、獄屋に入れた。この事のために激しく彼を怒ったからである。アサはまたそのころ民のある者をしえたげた。
16:11見よ、アサの始終の行為は、ユダとイスラエルの列王の書にしるされている。16:12アサはその治世の三十九年に足を病み、その病は激しくなったが、その病の時にも、主を求めないで医者を求めた。16:13アサは先祖たちと共に眠り、その治世の四十一年に死んだ。16:14人々は彼が自分のためにダビデの町に掘っておいた墓に葬り、製香の術をもって造った様々の香料を満たした床に横たえ、彼のためにおびただしく香をたいた。


ヨハネ

第12章

12:27今わたしは心が騒いでいる。わたしはなんと言おうか。父よ、この時からわたしをお救い下さい。しかし、わたしはこのために、この時に至ったのです。12:28父よ、み名があがめられますように」。すると天から声があった、「わたしはすでに栄光をあらわした。そして、更にそれをあらわすであろう」。12:29すると、そこに立っていた群衆がこれを聞いて、「雷がなったのだ」と言い、ほかの人たちは、「御使が彼に話しかけたのだ」と言った。12:30イエスは答えて言われた、「この声があったのは、わたしのためではなく、あなたがたのためである。12:31今はこの世がさばかれる時である。今こそこの世の君は追い出されるであろう。12:32そして、わたしがこの地から上げられる時には、すべての人をわたしのところに引きよせるであろう」。12:33イエスはこう言って、自分がどんな死に方で死のうとしていたかを、お示しになったのである。12:34すると群衆はイエスにむかって言った、「わたしたちは律法によって、キリストはいつまでも生きておいでになるのだ、と聞いていました。それだのに、どうして人の子は上げられねばならないと、言われるのですか。その人の子とは、だれのことですか」。12:35そこでイエスは彼らに言われた、「もうしばらくの間、光はあなたがたと一緒にここにある。光がある間に歩いて、やみに追いつかれないようにしなさい。やみの中を歩く者は、自分がどこへ行くのかわかっていない。12:36光のある間に、光の子となるために、光を信じなさい」。
イエスはこれらのことを話してから、そこを立ち去って、彼らから身をお隠しになった。12:37このように多くのしるしを彼らの前でなさったが、彼らはイエスを信じなかった。12:38それは、預言者イザヤの次の言葉が成就するためである、「主よ、わたしたちの説くところを、だれが信じたでしょうか。また、主のみ腕はだれに示されたでしょうか」。12:39こういうわけで、彼らは信じることができなかった。イザヤはまた、こうも言った、12:40「神は彼らの目をくらまし、心をかたくなになさった。それは、彼らが目で見ず、心で悟らず、悔い改めていやされることがないためである」。12:41イザヤがこう言ったのは、イエスの栄光を見たからであって、イエスのことを語ったのである。12:42しかし、役人たちの中にも、イエスを信じた者が多かったが、パリサイ人をはばかって、告白はしなかった。会堂から追い出されるのを恐れていたのである。12:43彼らは神のほまれよりも、人のほまれを好んだからである。
12:44イエスは大声で言われた、「わたしを信じる者は、わたしを信じるのではなく、わたしをつかわされたかたを信じるのであり、12:45また、わたしを見る者は、わたしをつかわされたかたを見るのである。12:46わたしは光としてこの世にきた。それは、わたしを信じる者が、やみのうちにとどまらないようになるためである。12:47たとい、わたしの言うことを聞いてそれを守らない人があっても、わたしはその人をさばかない。わたしがきたのは、この世をさばくためではなく、この世を救うためである。12:48わたしを捨てて、わたしの言葉を受けいれない人には、その人をさばくものがある。わたしの語ったその言葉が、終りの日にその人をさばくであろう。12:49わたしは自分から語ったのではなく、わたしをつかわされた父ご自身が、わたしの言うべきこと、語るべきことをお命じになったのである。12:50わたしは、この命令が永遠の命であることを知っている。それゆえに、わたしが語っていることは、わたしの父がわたしに仰せになったことを、そのまま語っているのである」。


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